2023/12/12
家造り迷子さんいらっしゃい♪|よくある質問にお答えします〈4〉
今回ピックアップするのは、
「『耐震等級3相当』と表記されている家がありますが、これって等級3を取得しているってこと?」というご質問。
答えは、NO!
等級3を謳っている家でも、どれくらい耐震性が担保されているかはマチマチなのでご注意ください。
「等級●相当」のワナ
そもそも耐震等級とは、「住宅性能表示制度」で定められた耐震性のランク付けのことです。
「等級●」と認められるには、申請書を出して第三者機関に認定してもらう必要があります。
もっとも、等級を取得するのは法律上の義務ではなく、建築基準法が決めた最低基準を満たしてさえいれば、建物自体は建てることができます。
そのため、「申請書を出す時間がないけれど、自社調べでは等級3を満たしているからOKだよね」といった場合、「等級3相当」として販売してしまうハウスメーカーもいるのです。
ところが、その家は本当に耐震性が高いのか?というと、ちゃんとした保証はないわけです!
本当に地震が来ても安心できる家が欲しいなら、「相当」のごまかしには気をつけましょう。
同じ耐震等級の家でも本当の強度は違う!?
本日はさらに進んで、耐震等級の取り方にも2種類あることをお教えします☆
建物の耐震性を調べる方法としては、「壁量計算」と「構造計算(許容応力度計算)」という2つの計算方法があります。簡単に説明すると…
壁量計算…使われている耐力壁の量で耐震性を測る方法
構造計算…実際の地震で屋根や壁、基礎にかかる荷重を細かく数値化する方法
この2つの決定的な違いは、基礎にかかる負荷を考えているかどうかです。
構造計算では、建物の重量がどれくらいあって、揺れるとどれくらいの負荷がかかるのかを調べた上で、必要となる基礎の強度を緻密に計算します。一方で、壁量計算で見るのは、耐力壁の量だけ。本当に地震に強いかどうかを判断するにはどちらの方法がいいか?答えは当然、構造計算でしょう!
構造計算を行うにはとても時間がかかりますから、壁量計算だけで済ませるハウスメーカーも少なくありません。しかし、本当に安心できる家を建てたいなら構造計算をやってくれるところを選ぶべきです。
今後は法律が改正されて基準が厳しくなり、木造住宅でも構造計算が必須になっていくことが予定されているので、そのことも知った上で良いお家を建ててくださいね♪