2024/09/24
ファンライフ社長が語る|耐震性はどこまで求めるべきか【前編】
毎月恒例の、ファンライフ社長・福場が語るシリーズ。
今回は、耐震性についての考え方をご紹介します!
耐震性を示す数値としては「耐震等級1・2・3」がありますが、ファンライフが考える“適切な耐震性”はどのレベルでしょうか?
長期優良住宅の認定も取れる「耐震等級2」がお勧め
−−耐震等級には1・2・3と3つのランクがありますが、それぞれの違いは?
【福場】耐震等級1は、2016年に発生した熊本地震レベルの揺れでも家が倒壊したり崩壊したりしない耐震性を持つ家です。耐震等級2は、等級1の1.25倍。これは学校などの公共施設に求められる強度です。そして最も高い等級3は、等級1の1.5倍。消防署など救護拠点となる施設に求められる強度です。
−−ファンライフで推奨しているのはどのレベルですか?
【福場】当社では耐震等級2を基本としています。等級1だと倒壊はしませんが、多少の損傷は受ける可能性があるのでもう少し強度を高めておいた方が安心だと考えています。等級2を取得すると長期優良住宅の認定も取れますから、その点でも等級2がお勧めです。
適切な耐震等級はコストバランスを見て決めよう
−−耐震等級3も取得できるんですか?
【福場】もちろん、完全自由設計なのでお客さまのご希望があれば等級3も取ることは可能です。ただし、等級3を取得するには間取りにかなり制約が出てくるんですよ。「ここに絶対柱を入れないといけない」「吹き抜けには梁がないとダメ」など。すると、希望する間取りやデザインを実現するのが難しくなりますから、どちらを取るか?という問題になります。
−−何となく、一番ランクが高いものを求めてしまいがちですが…。
【福場】その気持ちも分かりますが、等級3を取るには構造材の値段など、見えない部分のコストがかなり上がってしまうんですよね。その割に、等級2と3の違いは1.25倍と1.5倍の差。言ってみればごくわずかです。どうせなら一番いいものをという消費者心理は理解できますが、それで単純に決めるのはもったいなくないですか?強度とコストのバランスを考えると、私は等級2が一番適当だと判断しています。
−だから、あえての等級2なんですね。
【福場】そうです。ところで、耐震性に関しては「等級○」という表記だけを見て判断してはいけないことをご存知ですか?次回詳しくお話ししましょう!